びあぶれいく
Orion
巻頭インタビュー写真

●三線で移住しちゃいました。
一度しかない人生、どう生きるか自分で決める。とばかりに、人もうらやむ安定した公務員生活を捨て、沖縄移住を果たし、三線の音色に満たされたオキナワンライフを実行。本まで出してしまった岡田さんに直撃取材!!

PROFILE
1969年山梨県生まれ。全国行脚を趣味とし、各地を旅するなかで沖縄にハマる。さらに三線との出会いで移住を決意。県庁職員という安定した職を捨て、2000年8月めでたく沖縄県民となる。2002年5月これまで書き綴ってきたものをまとめ「三十にして起つ」を出版。

三線で運命のダダダダーン
巻頭質問1
岡田 私は、自分から三線、三線と言っていたわけではなくて、友人が買いたいというのでついていったら「2つ買えばやすくしてくれる」(笑)ということで買うことになったんですね。ただ、リッチな旅行をしていたわけでもないのに安いったって25,000円もした三線をためらうことなく買ったっていうのも不思議ですよね。それがすべての始まりです。買ったはいいけど弾き方も知らないし、教則ビデオを買って帰ったんですけど、全然ダメ。ならばまた、現地に担いでいくかということで3ヶ月後にまた来ちゃったんです。その時、大琉球まつり王国の最中で、たまたま三線を教えてくれたお兄さんがいて、さらにその翌年にそのお兄さんに偶然の再会。そのお兄さんが「ちんだみ工芸」という三線専門店の方だったんです。そこでもう、運命を感じてしまったんですね。それからは師匠と慕い年に4〜5回の沖縄通いが始まったんです。三線もちゃんとしたのを買い直して練習するようになったんですけど、やるほどにあせっちゃって。だってね、師匠の店に行くとね、どんどん買っていくんですよ。観光客の方とかいろんな方がね。それを見ていたら、あっ、この人たちに越されちゃうと妙にあせって、早くここに来なくっちゃという気持ちになっちゃったんですよ。
巻頭質問2
岡田 それまで全然音楽は習ったことはないし、楽譜も全然読めないんですよ。でも、工工四は音譜じゃないから読めるんです(笑)。これも私のためにこうなっているんじゃないかと思うくらい(笑)。とにかく師匠との出会いといい、工工四といい、これは絶対に呼ばれてると確信しちゃったんですよ。
巻頭質問3
岡田 やっぱり、あの音色ですね。だって私、沖縄の民謡のこと全然知らなかったし、純粋につまびく音色だけに魅かれたんです。普通は、りんけんバンドとかネーネーズとかの音楽を知って好きになると思うんですけど私の場合、本当に何も知らなくて。何かね、あの音色を聞くとゾクゾクッとして血が騒ぐんです、だけど、とても落ちつく…。この感じわかってもらえますかね。
巻頭質問4
岡田 最初は全然相手にしてくれなかったんですけどね、職場でリレーメールみたいなものがあって、そこで私が沖縄移住宣言しちゃったんですよ。それを母親が見たんですね、文章だから客観的に見られたみたいで、それがキッカケになって「お前がそんなに言うなら…」と許してくれたんです。私がここに来てから、もう母は4〜5回来ましたよ。結構、沖縄のこと詳しくなっちゃったりして、新しい楽しみが出来たかも!?弟も山梨の方で三線の同好会に入ったらしいし、父は、畑にゴーヤーと紅芋を植えたいと言っているし(笑)。最初は親不孝だと思っていたんですけど、そうでもないのかななんて…って言ったら怒られるかな(笑)。
巻頭質問5
岡田 それは一応、移住する四年前から少しずつ準備していたことですから。見ての通り、着るものや化粧とか、金のかかることは特にないし、地味に三線だけが弾けたらいいやという思いでやってますから、アルバイトをしながら、三線を中心とした生活を送っていますね。ほかには、テニスをずっとやってきたので、ここでもやりたくてサークルに所属しています。休みの日には、海釣りに連れていってくれる友人もいて、船の上で降るような星も見ましたよ、夕日も、朝日も。今の時期なら、もずく採りに誘われたり、夏になったらビーチパーティーと、海のない山梨ではできない夢のような経験ばかりさせてもらってます。
皆さんに、来ると結構大変でしょうと言われますけど、ホントに毎日が楽しくてしょうがないんですよ。親なんかは、ホームシックぐらいかかれって言ってますよ(笑)。
巻頭質問6
岡田 何でもいいから三線に携わる仕事がしたいですね。とりあえず、目指せ、300曲ってことで頑張ってるんですけど、いつになるんでしょう。私も楽しみにしてるんですよ(笑)。

茶屋

協力:茶屋 Be Natural
Tel.098-947-6203
外写真

「三十にして起つ!」
岡田清美
(文芸社)
定価¥952+税

沖縄に移住に至るまで立ちはだかったいくつもの難関の突破と移住してからの生活までを明るくコミカルに綴った本。移住願望者のハートをさらに熱くします。

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